【スミレ堂便りVol.4】印材の種類について

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こんにちは!手彫り印章専門店「スミレ堂」の彩です。
梅雨の季節ですね。お家時間が増えるこの頃ですが、皆さんはどうお過ごしですか?
我が家では子供に絵本の読み聞かせをしている中で、私自身が夢中になりました。図書館で借りることが多いのですが、種類が豊富で毎回迷ってしまいます。
絵本は手軽なアートとしても楽しめて、眺めていているだけでも癒されるんです。鮮やかな色使いや個性が光る登場人物が、心をパッと明るくしてくれます。
梅雨明けを心待ちにしながら、絵本のある生活を親子で楽しんでみようと思います。
さて、今回は印材の種類についてです。
印材とは、印章を彫るための材料で、実は50種類以上もあるのです!お値段も、材料によって差があります。
すべてを紹介することは難しいので、今回は、古くから手彫り印章で使われてきた伝統的な印材に絞ってお伝えしたいと思います。
1.角系印材
伝統的な「黒水牛」をはじめ、「牛角」、「シープホーン」、「象牙」などがあります。
「黒水牛」とは、東南アジア・インド・アフリカ産の水牛の角です。
芯持ちと呼ばれる部分は特に良質で、粘りがありヒビが入りにくく丈夫で、印材に大変適しています。朱肉の付きも良く、朱肉の赤とボディの高級感ある漆黒との鮮やかな対比もまた美しく映えます。
落ち着きのある漆黒が人気の印材です。
なお、印材の最高級品である「象牙」は、現在はワシントン条約で一部輸入禁止ですが、条約締結以前に輸入されたものは認定シールとともに正規に流通しております。
取り扱う店舗は限定されており、益々貴重な印材となることでしょう。
2.木製系印材
伝統的な「柘」をはじめ、「黒檀」、「桜」、「樺」、「ヒノキ」、「屋久杉」などがあります。
「柘(つげ)」とは、印鑑以外にも櫛や箸、将棋の駒やそろばんなどに使われている天然木の1つです。
国内産、外国産とあり、なかでも国内産の薩摩本柘やスミレ堂で扱う昭和つげは、四季折々の気候や気温に適応しながら成長するため、外国産の木材と比べて緻密性に優れており硬度も高いため印材に適しています。
美しい木目と自然の風合いの温かみを感じられる素材として人気で、ナチュラルなデザインから女性用の印章としておすすめです。
その他、宝石系・金属系があり、種類がとても豊富です。伝統的に使われてきた角系や木製系に比べ、近年になって使われ始めた印材でもあります。
今回紹介できませんでしたが、気になる方はぜひwebで検索してみてください。
私が一番好きでおすすめしたい印材は木製です。木の独特も風合いや温かみ、節がひとつひとつ違い、同じものがひとつもないことが魅力です。
手に取るとホッとする、癒しを与えてくれるアイテムとなることでしょう。価格帯は、木材の希少価値によって差がありますが、手彫り印章でも5千円~選べる素材なので、ギフトにも最適ですよ。
赤ちゃんや小さなお子様に贈るファーストはんこや、女性へのギフトにおすすめです。
印材の種類について、いかがでしたでしょうか。種類の多さに驚いた方や、選び方に悩まれた方がいらっしゃるかもしれませんね。
印章店にいけば、見本が並んでいるので、まずは気になった印材を手に取って、見た目、手触り、大きさを見てみてください。直感で選ぶのも、一つの手だと思います。
あなただけのお気に入りの印材が見つかるよう、私たちも精いっぱいお手伝い致します。