江戸切子の切り込みの模様から伝わる歴史と美しさ


今回ご紹介するのはTHINGS MOREに掲載されている江戸切子のアイテムです。

江戸切子と聞くと、私は「昔、祖父母の家にあったなぁ…赤と青の硝子の…」と何となく思いだします。大人になった今、しっかりと江戸切子を見つめてみると、子どものころでは見えなかった美しさに気づきました。そこから、作り方などを調べてみると、長い歴史と職人の技術に溢れたアイテムであることを知りました。

今回は江戸切子の歴史から現代に繋がる美しさの理由をお届けします。

江戸切子とは


まず、「江戸切子」とは、透明ガラスに色ガラスを重ねたものに線状のカット(切子)を入れ、浮き出る文様や色の美しさ、手触りの良さを楽しむもの。
そして、ただの硝子製品ではなく、江戸時代の製法を守る「一般社団法人東部硝子工業会」で認定された窯元で作られた「江戸硝子」であることも一つの条件です。なんと、江戸硝子を作ることができる窯元は現在、個人を除くと東京都や千葉県に6社のみ。窯元自体、現代ではとっても貴重な存在なのです。

江戸切子の歴史

日本に硝子が持ち込まれたのは、約500年前。ポルトガルからやってきた宣教師・フランシスコ=ザビエルが、メガネや鏡など、西欧のガラスを持ち込んだことが始まりです。
それから約200年後の江戸時代。長崎や大阪、京都、そして江戸にて硝子産業が盛んになりました。大阪のガラスは豪華なカットのある高級志向なものが多かったのに対し、江戸では日常的で暮らしに寄り添うガラスが発展。日本橋では鏡や眼鏡、浅草ではかんざしや風鈴等の製造・販売をはじめました。
明治時代に海外から切子(カット)指導を受けたことをきっかけに現代に伝わる江戸切子の伝統的ガラス工芸技法が確立。大正時代になると、カットグラスに使われるガラス素材の研究や、クリスタルガラスの研磨の技法が開発されるなどして、江戸切子の品質はさらに向上していきます。
大正時代から昭和初期にかけて工芸ガラスといえば、「カットガラス」といわれるほど急速に高度の発展を遂げ、わが国における第一次の全盛時代を迎えました。
そして、昭和60年。江戸切子は東京都の伝統工芸品産業に指定、平成14年には国の伝統的工芸品にも指定されるに至りました。

江戸切子の作り方


江戸切子の制作過程は全て手作業で行われます。驚くのは、あの綺麗な切り込みを入れるときには定規も何も使っていないということ。元々、グラスなどの形に成形された「生地」と呼ばれる素材に「割付」(墨付け)と呼ばれる、目安になる線を入れます。その後、ステンレスの円盤の周りにダイヤの粉末をまぶした円盤研削機を使って「削り」の作業に入ります。「荒摺り」(あらずり)、「二番掛け」、「三番掛け」とだんだん細かいところを削り、「石掛け」で表面を滑らかにして、最後にブラシで「研磨」をして、透明に。人の技術と長い歴史により、あの美しい模様が描かれるのです。

いかがでしたか。今回は江戸切子の長く伝わる歴史と美しさをお伝えしました。
毎日のゆったりとした晩酌の時間に寄りそう、貴重な日本の技術が詰め込まれた美しいグラス。大事な方に永く愛されて使ってほしいという想いをこめて、特別なギフトや内祝いギフトにぴったりのアイテムです。

重ね矢来ぐいのみグラスペア

販売価格:13,200円(税込)

江戸時代から東京下町に脈々と続く日本を代表する伝統工芸(江戸切子)は、一つひとつ巧みの技を持つ職人が心を込めて作り上げています。

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重ね矢来一口麦酒グラスペアセット

販売価格:19,800円(税込)

卓越の技術で職人が一つ一つ心を込めて作っています。伝統の匠の技と洗練されたデザインを楽しんでください

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